無印都市の子ども

まなざしのゆくえ

映画

それでも『ミライの未来』を観にいくべきたった1つの理由

細田守監督作品『未来のミライ』を観てきた。映画の内容について言いたいことはたくさんあるけど、まずは映画の外側を巡る言葉について、前置きしておきたいと思う。映画内容についてはまた別の記事に書きたい。 上映前の予告にエヴァンゲリオンの特報が流れ…

映画『四月の永い夢』と朝倉あきという女優について

映画『四月の永い夢』を観てきた。大阪では九条にある映画館「シネ・ヌーヴォ」でしか上映されておらず、平日昼間、700席ほどのこじんまりとしたスクリーンで、10人ほどの客の中に交じって鑑賞してきた。 この映画が世間でどのように評価されているかは知ら…

『オクジャ/okja』 - 世界がそれを愛と呼ばなくても

自分だけの価値観から「物語」はうまれる 映画を観ていて、作り手が意図したものとは異なるメッセージを勝手に受け取ってしまうことが稀にある。恋愛映画なのに職業選択の重要性が心に残ったり、反戦映画なのにサクマドロップの広告映像として受け取ってしま…

架空の夏を追う - 『そして父になる』

慶多くんの好きな季節はなんですか?夏です。今年の夏には何をしましたか?お父さんとキャンプへ行って、凧揚げをしました。お父さんは、凧揚げお上手ですか?とても上手です。 是枝裕和監督作品『そして父になる』の冒頭は、私立小学校の入学面接のシーンか…

新海誠と細田守 - それぞれの“道”の暗喩を考察する。

新海誠の暗喩 - 踏切と階段 『君の名は。』のラストシーンは、東京の街ですれ違い続けた瀧と三葉がついに出逢う、というところで幕が下りる。 明らかに新海誠の過去作『秒速5センチメートル』を意識して作られていて、出会うことのできなかった「貴樹と明里…

震災後のファンタジー【宮崎駿の予言が外れた件について】

3.11後の想像力 2011年3月28日。 あの震災の直後、宮崎駿が『コクリコ坂から』製作についての会見を行ったことを憶えていますでしょうか。その会見の中で宮崎駿は“3.11後の創作表現”について発言しました。 ネットニュースの見出しにもなったので、憶えてる…

2013年もアニメ映画は面白そうです。

昨年2012年のアニメ映画はとても豊作でしたね。 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』、細田守監督の『おおかみこどもの雨と雪』、『ワンピース フィルム Z』、『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ』などなど。 2013年は少し地味になっちゃうのかなーって思ってたの…

『おおかみこどもの雨と雪』考察と感想

細田守監督の新作『おおかみこどもの雨と雪』を観てきました。 ほとんどの映画館で上映は既に終了していて、僕の住む大阪で唯一上映していたのは、下町商店街の中にある小さな映画館だけでした。 この映画の主役は誰なのか おおかみこどもってどんな映画です…

『誰も知らない』という映画を観て以来、日常世界が違って見える。

『誰も知らない』という映画を観て以来、日常世界が違って見える。 誰も知らない [DVD]出版社/メーカー: バンダイビジュアル発売日: 2005/03/11メディア: DVD購入: 2人 クリック: 141回この商品を含むブログ (684件) を見る 映画や小説、マンガなどの作品を…