無印都市の子ども

まなざしのゆくえ

林修先生の芸能活動はだいたい3つくらいに分類できる

 

今回の記事はいつもと違ったタイプの人を取り上げたいと思います。

この人。

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「今でしょ」の人、林修先生。

1年間テレビに出ずっぱりでしたが、適当に数をこなすように出演していたわけではなく、よく見れば少しずつお仕事の内容を変化させていっていることが分かります。

お仕事内容が変わるということは、テレビ/世間が林先生に対して求めている事柄が変化していってるということを意味しているわけです。

 

林先生のお仕事(求められていること)は、大きく3つのタイプに分類することができると思います。

その3つとは、「一発屋芸人としてのお仕事」「優秀な講師としてのお仕事」「優秀な生徒としてのお仕事」の3タイプです。

では、順に解説していきます。

 

 

一発屋芸人

まず1つ目は「一発屋芸人としてのお仕事」。

みなさんご存じのネタ「今でしょ!」を引っ提げて林先生はあらゆるバラエティ番組に出演されていました。

当時の林先生に求められていたのは、バラエティ的に正しいタイミングで「今でしょ!」の一言を発してもらうことだけでしたね。

あとは適当に笑っていればいいよ、という感じでした。

バラエティにおける彼のポジション/役割は、キンタローやスギちゃんに近かったはずです。つまり、求められていたものは一発屋芸人としてのお仕事。多くの一発屋芸人がこの状況に停滞し、飽きられ、そしてテレビから徐々にフェイドアウトしていきました。

 

 

優秀な講師

しかし林先生は違います。2つ目「優秀な講師としてのお仕事」。

2013年6月9日放送のフジテレビ『テレビシャカイ実験 あすなろラボ』にて、高校中退のヤンキー達に林先生が講義をするという内容の回がありました。この回はたいへん反響が良く、フジテレビは何度も二番煎じを企画し、ついにはその企画そのものを番組にしてしまったくらいです。

明らかに、明らかに『あすなろラボ』で求められていたものは、それまでのバラエティ番組とは異なります。

『あすなろラボ』で求められたものは、林先生自身の能力や経験を話すことであり、誰かのネタフリに対して「今でしょ!」と応えることではありませんでした。

つまり「一発屋芸人」ではなく「優秀な講師」としての林先生を求められたのです。

 

 

優秀な生徒

そして今、林先生はどういうポジションにいるかというと、「優秀な生徒」です。

8月から林修初の冠番組『林修先生の今やる!ハイスクール』が始まりました。

この番組の概要は、wikipediaさんカモン。

概要

いつもは講師である林修が高校の生徒になって、学友であるお笑い芸人と共に各界の講師を招いて授業をする。

 (林修先生の今やる!ハイスクール - Wikipedia

はい、ありがとうございますwikipediaさん。

番組名こそ「林修先生」ですが(なぜだ?)、役割はゲストの話を聞く生徒役です。

 

その特番の翌日に放送されたNHKの『SWITCHインタビュー達人達「林修×岩瀬大輔」』は岩瀬大輔さんとの対談企画なのですが、明らかに聞き手(生徒)に回っている。岩瀬さんが話した内容に絡めて少し自分の話をする、というスタンスでした。

 

 

池上彰”化する林修先生

「講師としてのお仕事」としていた頃の林先生のような、専門分野について語れる人は、それぞれの世界にいます。

しかし、その道のプロを招き、話を聞き噛み砕き、即座に質問を投げかける。頭の良さと柔軟性を兼ね備えた人はなかなかいません。

『林修先生の今やる!ハイスクール』はすでに終了したレギュラー番組ですが、大変好評で2回特番が組まれていますし、今年の大みそかに第3弾が放送されるそうです。

ゲストは2人。バイオリニスト・葉加瀬太郎と慶應義塾大学教授・岸博幸です。

岸さんとの対談内容は「大胆予想 2014年日本経済はこうなる講座」。

大晦日にアカデミックなゲストを招き、お堅い話を番組として成立させられるなんて、林先生、あなたは、まるで……

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<了>

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